Vita, si scias uti, longa est.

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Seneca

セネカ

語彙と文法

「ウィータ・シー・スキアース・ウーティー・ロンガ・エスト」と読みます。
vītaは「人生」を意味する第1変化女性名詞、単数・主格です。
sīは「もし」を意味する接続詞です。接続法の動詞(sciās)を伴い、「観念的条件文」を導きます。
sciāsは「知る」を意味する第4変化動詞sciō,-īre の接続法・能動態・現在、2人称単数です。
ūtīは「用いる」を意味する形式受動態動詞 ūtor,-tī の不定法・現在です。
longaは「長い」を意味する第1・第2変化形容詞 longus,-a,-um の女性・単数・主格です。
estは不規則動詞sum,esse(である)の直説法・現在、3人称単数です。
「人生は、もしあなたが使い方を知れば、長い」と訳せます。
「知れば」は「心得れば」と訳してもよいです。
セネカの『人生の短さについて』(2.1)に見られる表現です。

この一文が作品全体の要約になっています。

『人生の短さについて』:翻訳の紹介

この作品は次の二つの翻訳があり、どちらも岩波文庫から出ています。大西訳は格調高く、茂手木訳は日本語として読みやすい印象です。

生の短さについて 他2篇 (岩波文庫)
セネカ 大西 英文

人生の短さについて (1980年) (岩波文庫)
セネカ 茂手木 元蔵

今「ラテン語講習会」の講読クラスでこの作品を精読しています。ラテン語の一字一句の解説をほどこした資料が完備しています。途中参加の方も無理なく合流できます。
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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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