Mors sine musis vita.

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「モルス・シネ・ムーシース・ウィータ」と読みます。
mors は「死」を意味する第3変化名詞 mors,mortis f.の単数・主格で、文の補語です。
sine は「<奪格>なしに」を意味する前置詞です。
mūsīs は「歌、詩」を意味する第1変化名詞 mūsa,-ae f.の複数・奪格です。Mūsa と大文字で表記される場合、学問や芸術をつかさどる9人の女神を意味します。
vīta は「人生、命、生活」を意味する第1変化名詞 vīta,-ae f.の単数・主格です。
主語は vīta、補語は mors と考えられます。
動詞 est(sumの直説法・現在、3人称単数)が省略されています。
「歌のない人生は死(である)」と訳せます。
田中秀央著、『ギリシア・ラテン引用語辞典』によると、Rohde の言葉と記されています。
この表現は、Otium sine litteris mors. (学問なき閑暇は死)と述べたセネカの言葉を思い出させます。

ギリシア・ラテン引用語辞典
田中 秀央 落合 太郎
4000800124

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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