Dux vitae ratio.

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語彙と文法

「ドゥクス・ウィータエ・ラティオー」と読みます。
duxは「指導者、導き」を意味する第3変化名詞dux,ducis c.の単数・主格です。
vītae は「人生」を意味する第1変化名詞vīta,-ae f.の単数・属格です。Duxにかかります。
ratiō は「理性」を意味する第3変化名詞ratiō,-ōnis f.の単数・主格です。
動詞はestが省略されています。
「理性は人生の導き手(である)」と訳せます。主語と補語を逆にして「人生の導き手は理性である」としてもよいでしょう。

単語の意味の決め方

主語はDuxかratiōか、vītaeはDuxにかけるかratiōにかけるか、考える余地があります。また、vītaeの訳語は「生活、人生、命」など複数の候補があるので、そのどれを選べばよいか、悩みます。

文法的には何通りかの訳し方が正解となりますが、日本語としてしっくりくるのはどれか、ということで答えを決めます。

①「導き手は人生の理性」、②「人生の導き手は理性」、③「理性は人生の導き手」、④「人生の理性は導き手」。

答えは②と③です(だと思います)。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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